クリプトデイリー 2026-08-27
IZAKA-YA出金停止でJPYC岡部氏が金融庁へ情報提供/Firefox公式ストアでウォレット窃取アドオン40件/米SECがカストディ規則案をホワイトハウスへ送付。今日の3本です。
今日は「資産をどこに預けているか」で並べた3本です。
業者に預ける話、自分の端末で管理する話、制度として保管ルールを決める話。層は違いますが、確認すべきことは似ています。
1. 「出金できない」IZAKA-YA騒動、JPYC岡部氏が金融庁に情報提供
暗号資産のレンディング・ウォレットサービス「IZAKA-YA(イザカヤ)」について、利用者から「出金できない」との訴えがX上で相次いでいます。
同サービスは他社から資産を移した利用者に「実質年利150%」をうたうキャンペーンを展開中でした。
JPYCの岡部氏は8月24日に金融庁を訪れ、資金決済課の「決済・デジタル金融グループモニタリング室」に、JPYCを預けたが戻ってこないといった相談が直接寄せられていたことを情報提供したと、8月26日の取材で明らかにしています。
IZAKA-YA運営側は、不正な資金の流入やマネー・ローンダリングの疑いがある取引を一部確認したとして、一部アカウントの送金・出金を停止したと説明しています。
出典: NADA NEWS
ひとこと(Jura) — 岡部氏が動いた理由が「JPYC自体への風評被害につながりかねない」という点なのが、この件の構造をよく表していると思います。
トークンの発行体と、そのトークンを預かるサービスは別の主体で、利用者から見ると同じ名前に見えてしまう。
預け先を選ぶときは「誰が預かっているのか」と「その利回りがどこから出ているのか」が説明されているかを、名前とは切り離して確認しておきたいですね。
2. Firefox公式アドオンストアで、ウォレット情報を盗む拡張機能40件
セキュリティ企業Socketが19日、拡張機能を悪用した攻撃キャンペーンとして77件を特定したと発表しました。
うち40件で、暗号資産ウォレットの秘密情報や認証情報を窃取する悪質な機能が確認されています。
同社はこの一連の攻撃を「Offside Wallet Theft Factory(オフサイド・ウォレット窃盗工場)」と命名し、少なくとも2026年3月から運用され8月まで続いていたとしています。
手口はOKX、Rabby Wallet、TronLinkなど人気ウォレットの偽装で、13件はRabby Walletのコードを改変して暗号化される前のウォレットのキーチェーンデータを外部サーバーへ送信、9件は過去のバージョンがスポーツスコアアプリだったにもかかわらず、その後のアップデートでウォレット窃取機能へ置き換えられていました。
Socketは20日、9万7,000件超の拡張機能を対象にした検出・監視サービスをFirefoxへ拡張したと発表しています。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — こわいのは「最初はまともなアプリだった9件」のほうですね。
インストール時に中身を確認しても、後から中身が入れ替わる。
公式ストアに並んでいることは審査済みの証明ではないという前提で、ウォレットを入れるブラウザには余計な拡張機能を足さない、くらいの割り切りが現実的だと思います。
3. 米SEC、仮想通貨のカストディ規則案をホワイトハウスへ送付
米証券取引委員会(SEC)が8月25日、投資顧問会社や投資会社による仮想通貨資産の保管(カストディ)規制を見直す規則案を、ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)へ送付しました。
既存の保管規制の一部を撤廃する内容を含み、保管の枠組みを明確化するものとされています。
背景として、SECは投資顧問会社などから顧客資産をSEC規則に抵触せずに保管する方法について問い合わせを受けており、現行規制は市場や取引・保有慣行の変化により一部が時代遅れになっていたと説明しています。
今後はOMBの審査を経て、共和党籍の委員3人で構成される委員会が採決し、公表後に60日以上のパブリックコメント期間を経て最終規則が確定する流れです。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — 「規制が緩む」という見出しになりがちですが、実際に決まるのはまだ先で、公表後に60日以上のコメント期間があります。
ここで整理されようとしているのは、プロの運用会社が顧客の資産をどこに置けば適法かという線引きの話です。
1本目・2本目と並べると、預かる側のルールが後追いで整備されている段階なのだとわかりますね。