クリプトデイリー 2026-09-05

BTCが8万1,000ドル前後まで戻し日米の関連株も上昇/ポケットビットコインで顧客5,411人の情報流出/BIS職員がXRP台帳を使った統計データ検証の論文を公開。今日の3本です。

今日は「相場の戻り」「預けた本人確認書類が漏れた話」「値動きとは関係のない台帳の使われ方」の3本です。2本目は自分の手続きを見直す材料になる話で、3本目は少し毛色が違いますが、ブロックチェーンが何に使われはじめているかを知る材料になると思います。

1. ビットコインが8万1,000ドル前後まで戻し、日米の仮想通貨関連株も上昇

ビットコインが、前日に付けた7万7,000ドル台からの反発を強め、8万1,000ドル前後まで値を戻しました。これを受けて、午前9時に開場した東京市場ではメタプラネットなど日本の仮想通貨関連株が軒並み買われ、メタプラネットは前日比10%高となっています。米国市場では前日にストラテジーが17%超急伸し、世界最大の企業によるビットコイン保有者としての地位を維持したと伝えられているほか、マラソン・デジタルやコインベースも10%以上上昇しました。報じられている背景は、米FRB理事の発言をきっかけに9月の利上げ観測が後退したことです。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — 並べてみると、ビットコイン本体が7万7,000ドル台から8万1,000ドル前後という戻り方をしているのに対して、関連株のほうは10%や17%という値幅で動いていますね。関連銘柄は本体の値動きがそのまま伝わるわけではなく、株式市場の事情も乗った形で振れる、という構造がよく出ている日だと思います。この手の記事を読むときは、書かれている数字が「いつ時点のものか」を先に確認しておくと、あとで自分の画面と突き合わせたときに混乱しないはずです。

2. ポケットビットコイン、顧客5,411人の情報流出を公表

スイスの認可企業ポケットビットコインが、8月21日に公表したセキュリティインシデントの調査結果を9月3日に更新し、5,411人に及ぶ顧客の情報が流出していたと明らかにしました。内訳は2つのグループに分かれます。291人については、パートナー銀行への本人確認・資金原資証明のための通信データが流出し、氏名や郵送先住所、取引に使われたビットコインアドレス、身分証明書の写し、資金原資に関する書類が対象になりました。残る5,120人については、パートナー銀行がコンプライアンス確認のために送付した取引一覧が流出し、氏名や住所に加えて個々の銀行送金の金額と日付が含まれ、一部の顧客では送金元口座の国際銀行口座番号も対象になっています。同社は、該当する種類のデータの一部がサポート部門に保存されていた通信記録の中に存在していたと説明し、流出データが悪用された兆候は確認していないとしています。対象者には、流出内容を明記した個別メールが順次送付されています。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — 事業者に渡しているのは資金だけではなくて、身分証明書の写しや資金の出どころを説明した書類でもある、というのが具体的に見える事例ですね。しかも今回漏れたのは、サポート部門に残っていたやりとりの記録のほうだったと説明されています。本人確認の書類をどのチャネルで送ったかは、思い出せる範囲で把握しておきたいところです。あわせて、こういう発表のあとは「流出のお知らせ」を装ったメールが出回りやすいので、通知が来たときこそリンクを踏まずに公式サイト側から確認する、という順番を守るのが安全だと思います。

3. 国際決済銀行の職員ら、XRP台帳を使った公式統計の検証フレームワークを論文で公開

国際決済銀行(BIS)の職員らが、公式統計の真正性を検証するためにブロックチェーン技術を活用する新しいデータ検証フレームワークを記述した論文を発表しました。仕組みとしては、データのハッシュ値をXRP台帳(XRPL)のトランザクション内にある「メモ(Memos)フィールド」へ書き込んで記録し、軽量スマートコントラクト機能「Hooks」を使ってオンチェーンの認証レジストリを構築・運用します。対象として想定されているのは、中央銀行や政府統計局、国際機関が発行する経済成長指標や物価・インフレ指標、金融・金利データなどの公式統計データです。テスト条件下では、データの公開・発行にかかる時間が中央値3〜5秒、検証時間が1〜2秒と評価され、極めて低い手数料と迅速な処理が確認されたとされています。ただし現段階では概念実証の段階です。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — 送金の話ではなく「台帳に何を書き残せるか」という使い方の話ですね。統計データそのものを載せるのではなく、ハッシュ値だけを置いて、あとから中身と突き合わせられるようにしておく設計になっています。誰でも同じ台帳を見て検証できる、という性質のほうを使いにいっている形ですね。書かれているとおり現段階では概念実証なので、制度として動き出したという話ではない点は押さえておきたいところです。

当記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産の購入・売却を推奨するものではありません。 取引には価格変動・流動性・システム障害等のリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。 記事内容は執筆時点の情報に基づきます。