クリプトデイリー 2026-09-27
米SECのパース委員が10月2日付で退任へ/米CFTC、顧客資金のトークン化資産運用の条件をFAQで明確化/Bitget、流出額を約3億8,750万ドルに上方修正。今日の3本です。
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今日は「ルールを作ってきた人の退任」「ルールの細部の更新」「昨日の続報」の3本です。米国の規制づくりが人と文書の両面で動いた一方、取引所の流出事件は被害額の数字が固まりつつあります。
1. 米SECのパース委員が10月2日付で退任へ
米証券取引委員会(SEC)のヘスター・パース委員が、10月2日付で退任する意向を示しました。9月21日付の辞表を、本人が9月26日にXへの投稿で公開しました。パース氏は約9年SEC委員を務め、業界では「クリプトママ」の愛称で知られています。2025年からは仮想通貨タスクフォースの責任者として、デジタル資産の分類体系づくりや「トークン・セーフハーバー」の提案を主導してきました。11月からはバージニア州のリージェント大学ロースクールで准教授に就くとされています。
出典: CoinPost / CoinDesk Japan(NADA NEWS)
ひとこと(Jura) — ここ1年ほどの米国の暗号資産ルールの流れを追うと、名前が何度も出てくるのがこの人でした。退任しても、タスクフォースで作られた分類やガイダンスが消えるわけではないので、「誰が引き継いで、どの提案が宙に浮くのか」を今後見ておくのがよさそうです。
2. 米CFTC、顧客資金のトークン化資産運用の条件をFAQで明確化
米商品先物取引委員会(CFTC)は9月24日、仮想通貨・ブロックチェーンに関するFAQを更新し、4項目を追加、1項目を書き換えました。FAQの初版は2026年3月20日に公表されています。今回の更新で、金融事業者が顧客資金で運用できるのは、従来から投資が認められている金融商品のトークン化版に限られることが示されました。ビットコインや決済用ステーブルコインは引き続き対象外です。トークン化版を使うには、裏付けの金融商品がCFTC規則で認められていること、保有者が従来形式と同等以上の権利を得ること、換金性や満期などの従来規制を守ること、認められた金融機関に保管することの4条件が挙げられています。あわせて、ブロックチェーンを使った記録管理も容認されました。
出典: CoinDesk Japan(NADA NEWS) / CoinPost
ひとこと(Jura) — 見出しだけだと「暗号資産で運用してよくなった」と読めてしまいますが、中身は逆で、「トークン化しても投資対象の範囲は広がらない」という線引きですね。器が変わっても中身の規制は同じ、という整理は今後ほかの分野でも基本形になりそうです。
3. Bitget、流出額を約3億8,750万ドルに上方修正
暗号資産取引所Bitgetは9月25日、ハッキングによる流出額を約3億8,750万ドル(約610億円、1ドル=157.4円換算)に上方修正しました。昨日お伝えした当初の約3億5,160万ドルから約3,590万ドル増えていますが、初期集計に含まれていなかったジーキャッシュ(ZEC)やトロン(TRX)上の資産を加えたためで、新たな不正送金ではないと説明しています。被害はホットウォレットとウォームウォレットの一部で、コールドウォレットは無事、秘密鍵が盗まれた形跡もないとのこと。攻撃者はウォレット基盤のバックエンドシステムに侵入し、送金データを偽装して承認処理を作動させたとされています。損失は約4億6,400万ドル規模のユーザー保護基金で負担する方針です。同社が9月26日に発表した段階的な再開計画では、出金はBTCが9月28日17時、ETHが29日17時、USDTが30日17時、その他の資産・法定通貨・P2Pが10月2日17時(いずれも日本時間)から順次再開される予定です。
出典: CoinDesk Japan(NADA NEWS) / CoinPost
ひとこと(Jura) — 秘密鍵ではなく「承認の仕組み」を偽装されたという点が、今回いちばん覚えておきたいところです。取引所を使う側としては、自分の資産がどの通貨から出金再開されるのか、日程を公式の告知で確認しておくのが先ですね。