クリプトデイリー 2026-09-30

金融庁、ステーブルコインの貿易決済実証を支援/シティのトークン化預金サービス、日本とUAEに拡大/アップル、悪用の可能性があるiOSの脆弱性を修正。今日の3本です。

港のコンテナ船と銀行の建物の間を丸いコインのトークンが光の線でつながって流れ、手前に承認印の付いた書類が置かれている概念イラスト AI生成のイメージ画像です。

今日は「貿易の決済」「法人の送金」「手元のスマホ」の3本です。前の2本は大きな金融機関の話ですが、3本目はウォレットを入れたiPhoneを使っている人なら今日すぐ確認できる話です。

1. 金融庁、ステーブルコインの貿易決済実証を支援

金融庁は9月29日、ステーブルコインを貿易取引の資金決済に使う実証実験への支援を決定したと発表しました。参加するのはトレードワルツ、NTTデータ、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行の6社です。最初の対象は輸出企業と銀行の間で行う輸出債権の買取で、輸出企業が出した輸出書類を銀行が確認し、買取を承認した情報を起点にステーブルコインで決済する流れとされています。期間は9月から当面の間で、使うステーブルコインは参加金融機関が共同で検討しているものを想定しているとのことです。今回の採択は、2025年11月に「FinTech実証実験ハブ」内に設けられた「決済高度化プロジェクト」として4件目、ハブ全体では15件目です。

出典: CoinPost、NADA NEWS

ひとこと(Jura) — ステーブルコインというと個人の送金や取引所の話に目が行きがちですが、今回は「書類確認が済んだら決済が動く」という企業間の事務の流れに組み込む実験なんですね。どのステーブルコインを使うかはまだ示されていないので、発行体や仕組みが決まったタイミングで改めて見ておきたいところです。

2. シティのトークン化預金サービス、日本とUAEに拡大

米シティグループは9月29日、トークン化預金を使った法人向け決済サービス「シティ・トークン・サービス」を日本とアラブ首長国連邦(UAE)に広げたと発表しました。これまでの米国、アイルランド、香港、シンガポール、英国の5市場と合わせて計7市場になります。許可型のプライベートブロックチェーン上で動き、カットオフ時間や休業日に縛られず24時間365日、ほぼ即時に資金を動かせるとされています。対応通貨は日本が米ドル、UAEが米ドルとユーロで、対象は事業法人と金融機関です。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — 「トークン化預金」はステーブルコインと並べて語られがちですが、こちらは銀行の預金そのものをブロックチェーン上で動かす仕組みで、使えるのも法人に限られます。個人向けのサービスではないので、言葉が似ているものを混同しないための整理として覚えておくといいと思います。

3. アップル、悪用の可能性があるiOSの脆弱性を修正

アップルは9月28日、iOS 26.7.1とiPadOS 26.7.1を公開し、画像描画を担うCoreGraphicsの脆弱性(CVE-2026-86950)を修正しました。細工されたファイルを処理すると任意のコードを実行されるおそれがある範囲外書き込みの不具合で、アップルは特定の個人を狙った極めて高度な攻撃に悪用された可能性があるとの報告を把握しているとしています。対象はiPhone 11以降などです。セキュリティ企業SlowMistのCISOはウォレット窃取に使われたゼロデイを修正したものである可能性が高いと指摘しましたが、記事によるとアップルとグーグルからこの主張に関する発表はなく、関連は確認されていません。

出典: CoinPost

ひとこと(Jura) — ウォレットとの関連はまだ推測の段階ですが、「悪用の可能性がある」とメーカー自身が書いている更新は、それだけで早めに当てておく理由になります。ウォレットアプリを入れているiPhoneなら、設定の「ソフトウェアアップデート」でバージョンを一度確認しておくと安心ですね。

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