クリプトデイリー 2026-10-11
XRP Ledger、総供給量を超えるXRPを生成できた脆弱性の修正を公表/タイSEC、ビットコインとイーサリアムの現物ETFの国内組成を解禁/米CFTC、予測市場をめぐる規則2件を公表。今日の3本です。

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今日は「チェーンの安全性」「国の制度づくり」「規制の線引き」の3本です。どれも価格の話ではなく、仕組みやルールが動いたニュースとして並べました。
1. XRP Ledger、総供給量を超えるXRPを生成できた脆弱性の修正を公表
XRP Ledgerのコミュニティーブログが9日、決済エンジンにあった重大な脆弱性についての報告書を公表しました。1回の支払いで多数のオファー(注文)を消化する際に合計額の上限チェックがなく、合計が桁あふれすると差額分のXRPが新たに生成されてしまう仕組みで、悪用されれば1回の取引で総供給量の1,000億XRPを大幅に上回る量を作れた可能性があったとされています。バグバウンティ経由で報告を受けたリップルエックスが9月22日に攻撃を再現し、9月25日公開のxrpld 3.4.1で修正済みです。公開ネットワークでの悪用の証拠は見つかっていないとしています。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — 目を引いたのは、修正の適用で通常のバリデーター投票(アメンドメント手続き)を、導入から10年以上で初めて意図的に省いたという点です。手続きに数週間かかる間に脆弱性の所在が知られてしまうリスクを避けた判断で、25日には既定の信頼リストに載るバリデーターの80%超が更新済みだったとされています。「分散的な合意」と「緊急対応の速さ」がぶつかる場面の実例として覚えておきたいですね。
2. タイSEC、ビットコインとイーサリアムの現物ETFの国内組成を解禁
タイの証券取引委員会(SEC)は8日、仮想通貨現物ETFの国内組成を認める11本の告示を発表しました。初期の対象はビットコインとイーサリアムのみで、16日に施行されます。ファンドは価格連動を目指すパッシブ運用で、単一の仮想通貨への平均純エクスポージャーを純資産総額の80%以上とすること、保管はSECが規制するカストディアンに限ること、上場・取引はタイ証券取引所のみとすることが定められています。投資家保護として、取引前にリスクを理解したことを確認する仕組みを設け、証券会社が購入資金を貸し付けることは認めないとしています。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — これまでタイの投資信託は海外の現物ETFにしか投資できなかったので、国内に受け皿を作った形ですね。一方で、海外ETFを参照する預託証券の発行は初期段階では認めず、海外ETFへの投資仲介も機関投資家と超富裕層以外には禁止としています。解禁と同時に「融資禁止」「事前のリスク確認」をセットにしている設計が、制度の作り方として参考になると思います。
3. 米CFTC、予測市場をめぐる規則2件を公表
米商品先物取引委員会(CFTC)は9日、予測市場に関わる規則2件を公表しました。1つはカジノ型賭博商品をデリバティブではないとして「スワップ」の定義から除外する暫定最終規則で、連邦官報への掲載と同時に発効します。もう1つは、スポーツ・政治・文化・天候などの出来事に基づくイベント契約をスワップに含めると明確に定義する規則案で、官報掲載から30日以内に意見を受け付けます。イベント契約はCFTCの管轄、カジノ型賭博は管轄外という線引きになります。
出典: CoinPost
ひとこと(Jura) — 背景には、スポーツ関連のイベント契約を違法な賭博とみなす複数の州との管轄争いがあります。米第6巡回区控訴裁判所はカルシのスポーツイベント契約をスワップに該当しないと判断していて、NFLも最高裁への意見書で州の規制を支持しています。今回は規則案の段階なので、確定するまでの手続きと裁判の行方は分けて追うのがよさそうです。